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読む 伊勢神宮 内宮・外宮 第一話・伊勢神宮 内宮

読む 伊勢神宮 内宮・外宮
第一話・伊勢神宮 内宮

伊勢神宮 内宮

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伊勢神宮内宮(ないくう)を参詣しました。まず私たちを待ち受けるのがこの大きな鳥居です。宇治橋鳥居と言われていてこの橋の両端にあり、旧御正殿(ごせいでん)の棟持柱(むらもちばしら)だったものです。この橋は宇治橋(うじばし)といって、五十鈴川にかけられた木造の橋で神宮の表玄関です。長さは約101メートル。極めて美しい橋です。

伊勢神宮内宮(ないくう)は天照大神(あまてらすおおみかみ)をおまつりするわが国で最も尊いお宮です。五十鈴川の川上に千古の森に囲まれて、2000年の時を越えて古代のたたずまいを今日(こんにち)に伝えています。今日(こんにち)でもお参りする人が沢山いらっしゃいますが。江戸時代には「一生に一度は伊勢参り」「伊勢に七度、熊野に三度、お多賀様には月参り」といわれ、人々はこぞって伊勢参りをしたそうです。

神苑(しんえん)を歩んでいくと空気がピーンと張りつめました。右側に大正天皇御手植松(たいしょうてんのう おてうえまつ)が見えています。火よけ橋を渡って、第一鳥居に向かいます。手水舎(てみずや)が眼にはいってきました。参詣者が聖域を訪れる前に手や口をすすぎ、身を清めます。そして第一鳥居をくぐります。小さな玉石がひかれた道は、足音が祈りの声のように鳴ります。

第二鳥居にむかって歩みます。第二鳥居をくぐると神楽殿(かぐらでん)、御け殿(みけでん)が見えてきました。お参りした人達がお札やお守りを買いもとめて列を成しています。「なになにお守り800円」御利益がありそうです。わたしも帰りに買い求めようと思います。その隣が神楽殿(かぐらでん)です。ご祈祷(きとう)のお神楽(かぐら)をおこなう御殿です。神楽殿のとなりには、五丈殿(ごじょうでん)があります。摂末社の遥祀(せつまっしゃのようし)などを行います。左手に籾だね石をみて進むと、いよいよ御正宮(ごしょぐう)です。石の段を上がっていくと御正宮(ごしょぐう)に着きました。天照大神を主祭神(しゅさいしん)とし、三種の神器(じんき)のひとつの八タ鏡を神体としています。ここからは見えませんが社殿は、唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)の古代様式で、茅葺の屋根には10本の鰹木(かつおぎ)がのせられ、4本の千木(ちぎ)の先端は、水平にきられています。正式なお参りの作法は、ニ拝二拍手一拝です。しかし心がこもっていればいいのでしよう。

御正宮(ごしょぐう)をあとにして、荒祭宮(あらまつりのみや)に向かいます。道に左右には1000年以上の巨木の杉がいたるところに見ることができます。その道を歩んでいくと、高床式の御稲御倉(みしねのみくら)です。神宮神田(じんぐうしんでん)で収穫された稲を収める倉です。そのくらの向こうに見えるのが外幣殿(げへいでん)です。撤下(てっか)された神宝(しんぽう)を保管する建物です。

杉木立の中、聖域を静かに進んでいくと、前方に荒祭宮(あらまつりのみや)が見えてきました。荒祭宮(あらまつりのみや)は、天照大神の荒御魂(あらみたま)をまつる別宮(べつぐう)で、荒御魂(あらみたま)とは神の特別な働きをする状態、または神があらわれた状態をいいます。

荒祭宮(あらまつりのみや)をあとにして、順路は帰路となります。帰路の途中に休憩施設があります。その前の池にみごとな錦鯉が悠然と泳いでいます。そして、そのとなりの木々に尾長どりが止まっていました。伊勢神宮内宮は、私に2000年のタイムスリップを感じさせてくれました。

次回伊勢神宮外宮を紹介します。