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読む 熊野古道・中辺路Ⅰ 第二話・滝尻王子~不寝王子

読む 熊野古道・中辺路Ⅰ
第二話・滝尻王子~不寝王子

熊野古道・中辺路Ⅰ-2

読む 熊野古道・中辺路Ⅰ

滝尻王子社の横を通り、いよいよ熊野古道に入っていきます。この裏山が剣山(つるぎやま)で、「御山(おんやま)」といわれ、ここからが熊野の入り口です。剣山には八百万の神々が祀られていたという、その急な斜面を九十九(つくも)折に登っていきます。この坂は、よじ登るという表現がぴったりで、いきなりの難所です。木々のこもれ日の中を、祈りにも似た息遣いで這い上がっていきます。歩いていると、いや登っていると、平安びとになったかのような錯覚におちいりました。「いやしを求め」「みたしを求め」「よみがえりを願う」熊野古道は、心の祈りの道。現代の人にも通じる平安人のよみがえりの道。神々とせっする祈りの道。真冬なのに汗びっしょりになって登っていきます。目の前に大きな岩、なになに「体内くぐり」へぇーと思いながら、トライしました。わたしには通ることができませんでした。そしてまた大きな岩に出会いました。これが伝説の乳岩です。藤原秀衡の子が狼にそだてられていたという岩です。岩からお乳が出ているようです。乳岩をあとにして、祈りの道を歩きます。今回のゴール、寝ず王子跡につきました。

熊野古道・中辺路Ⅰ 地図のご案内

熊野古道・中辺路Ⅰ

滝尻王子から大坂本王子まで

滝尻バス停→滝尻王子→不寝王子→剣ノ山経塚跡→距離道標4→高原熊野神社→一里塚跡→大門王子→十丈王子→上多和茶屋跡→大坂本王子

協力:社団法人 和歌山県観光連盟

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